経済学部経済情報システム学科4年 21B2121005G 市原薫
youtube202109 (3).csvを結合元として、結合先をJP_category (3).csvとして「categoryName」という列を左外部結合する。
目的:急上昇しやすいカテゴリーを考察する。
扱うデータ: categoryname 、#(行の数)タイプ:パイ
Entertainmentの割合が28.65%と最も多くの割合を占める。次にGamingの割合が19.45%でこの2種類の動画で全体の48.1%と約半分を占めている。最も少ない割合はEductionである。背景としてEntertainmentは枠組みが他のカテゴリーに比べて大きいため絶対数が必然的に多くなったと考えられる為、またEntertainmentに分類されるユーチューバの企画で「○○やってみた」といったような企画の動画は他カテゴリーと比べて大衆の興味関心を幅広く持たれる特徴がある点が視聴回数の急激な増加につながると考察する。
目的:日程によって視聴回数が変動しやすい・しにくいカテゴリーの分析
扱うデータ:X軸 trending_date、Y軸 行の数(急上昇の動画本数)タイプ:バー
Entertainmentは50から67をあたりを推移していて他のカテゴリーに比べて圧倒的に高くピークは9月12日であり、それ以降はやや減少傾向である。。Gamingに大きな変化は見られないが、People&Blogは9月17日がピークであるが波が大きい。次はMusicが多く、一方でTravel&EventとScience&Technologyは0付近を推移している。考察される点としてMusicは新曲のMVが公開される日によって視聴数や動画数の数字が変化しやすい点が大きな理由であると考えられる。一方Gamingは新作ソフトの発売による若干の数字の変化がみられるがストーリー性があるゲームはユーチューブのプレイリストにまとめられ、シリーズ動画として定期的に配信される点。また最近に視聴者は3時間に及ぶ実況動画よりも、総集編やレールという数十秒の動画を「コスパ」の観点から好む傾向がある点。以上2点の理由からEntertainmentやGamingほど数値が高くない事が考察として挙げられる。一方でScience&Technology分類の動画は、既定の学問内容は世間のトレンドなどには左右されづらい点が理由として考察される。
クラスター1で最も割合が高いのがEntertainmentである。次にGamingの順で割合が高く含まれており、クラス―ター1は多くのジャンルが含まれている特徴がある。クラスター2はMusicが100%で含まれている。クラスター3はEntertainmentとGamingが多くの割合を示している。図4-2分布図からはもクラスター1が密度の変動があるのに対してクラスター2が変動が無く密度が停滞している事が確認出来る
目的:「急上昇」の動画について考察。タイプ:K-meanクラスタリング。
変数:view_count、高評価、低評価率、コメント率
図4-1
図4-2
図5-1は動画タイトルに使われたキーワード数が使用回数に比例して大きさで表したものである。マイクラが最も多く含まれ、次にapaxが多く入っている。マイクラは「マインクラフト」の略称であり、マルクス・ぺルソンとMojang Studiosの社員が開発したサンドボックスビデオゲームである。「世界で最も売れたゲーム」に選ばれた本作品はその自由さから多くの配信者にとって実況がしやすい点が出力結果の理由として考察される。apexは人気ジャンルであるFPSに分類され、また基本プレイ無料である点が多くの実況者や視聴者に好まれる理由であると考えた。その次にフォートナイトも入っている理由も同様であり、昨今のトレンドやapexの特徴であるキャラクター独自のパワーが使えるといった理由からも現在apexが人気である。
図5-2からも「ゆっくり実況」や「解説」などもランクインしている点などからも、配信者実況ができる点がMusicやNewsなど他分類の違いとして存在し、一定数の視聴者の視聴へのインセンティブになっている事が予想される。
図5-1
図5-2
目的:高/低評価率の増加がコメント数にもたらす相関関係を分析する事で、視聴者の行動傾向を考察する。
分析前の仮説:低評価と比べ高評価がコメント数と視聴回数に正の強い相関がみられる。根拠は私自身の経験や家族3人からのアンケート結果から。
タイプ:線形回帰、目的変数:comment_count、予測変数:高評価率、低評価率
回帰分析の結果、最も相関関係が見られたのが低評価率の項目であった。この結果から低評価が1増えるとコメントの数が497増える事が分かり、低評価をつける人ほどコメント数が増える事が考察される。
図6-1-1
この結果をさらに分析するために目的変数をview_count(視聴回数)で分析した結果、以下3つの結果から同じく視聴回数に最も高い相関がみられたのが低評価率であった。
図6-1-2
図6-1-3
図6-1-4
この2つの結果から考察される事として、低評価をつける人ほど動画を何度も視聴し、コメント数も増えるといった結果が分かった。分析前の仮説と異なった結果になった。私は低評価をつける人は「嫌なら見なければ良い」と予想をしていた為興味深い結果となった。
※静岡大学情報学部鈴木 雅貴ら3人が2020年に発表した「確証バイアスとウェブ検索行動の関係分析」という論文によれば、先入観によって対象となる人や集団を偏った視点で見てしまうことを確証バイアスと呼び、確証バイアスが強くなりすぎると、あえて嫌っている人から距離を置いて見ないようにすることすら「自分の確証が揺らいでしまう恐れがある」と感じる傾向があり、その結果その不安を払拭するためにも、つい嫌いな人のことを見てしまうとあると記述されている。分析結果にも視聴者にこの心理学が関係しているのではないかと推察する。
※出典
静岡大学情報学部 鈴木 雅貴・齊藤 史明・ 山本 祐輔「確証バイアスとウェブ検索行動の関係分析」2020 D4-3発表
https://proceedings-of-deim.github.io/DEIM2020/papers/D4-3.pdf
図6-2-1ではGamingの分類の中で2021年9月中で最も視聴された動画のタイトルはプレステーション5というゲームソフトの一つである「Marvel spiderMan2」のトレーラー映像であり視聴回数は約6500万回再生であった。次に再生数が多かったタイトルはスマホゲームの「Brawl Stars」の新しいキャラの紹介動画であった。「Marvel spiderMan2」のトレーラー映像は2021年9月10日に公開されたものであり、これは図6-2-2「Gamingカテゴリー視聴数の推移」においての該当日の値の上昇と一致する。
「Marvel spiderMan2」はシリーズ三作目の作品であり、三作品圧倒的評価を得た実績がある。それゆえ、新しく公開された最新作のトレーラー映像は全世界のファン待望であった。発売後もレビューまとめサイトMetacriticが表示するスコア群でメタスコア90点とシリーズ最高傑作となり、※累計実売本数が発売から24時間で250万本を達成。PS Studios制作のタイトルでは史上最速という偉業もなしえている。
ランキングには有名ユーチューバーである「ヒカキン」や「マインクラフト」など(5)で分析した結果と同様のキーワードがある事から、視聴回数が多くなる企画ゆえに関連動画数も多くなっている事が考察される。
※(Aetas株式会社 4Game.netより引用)2024/6/22閲覧
「Marvel's Spider-Man 2」の累計実売本数が発売から24時間で250万本を達成。PS Studios制作のタイトルでは史上最速 (4gamer.net)
図6-2-1
図6-2-2
また図6-2-3から4の結果は評価率ではなく、評価数でタイトル別に集計したものである。どちらも上位5位まで同じタイトルがランクインしてるが、6位以降から違いがみられる。上位10位のうち「ユーチューバー企画」「公式が発表するトレーラ―映像」で分類した場合、図6-2-3の高評価数ランキングでは「公式が発表するトレーラ―映像」が多くを占め、 図6-2-4低評価数ランキングでは「ユーチューバー企画」が多くを占めるという結果がある。この結果から、情報提示が主な目的であるトレーラー映像と比べ、ユーチューバーによる企画は視聴者の趣味嗜好にやはり左右されやすく、視聴者のニーズに対してターゲット戦力が求められる事が考察される。
図6-2-3
図6-2-4
毎日視聴しているユーチューブについて特に(6)高評価数、低評価数とコメント数について分析出来た事が非常に興味深く感じた。理由としていわゆる「コメント欄荒れ」のように視聴者が動画の内容や関連する視聴者自身の主張の対立を何度も過去みつけた事があり、「自分の意見を主張する事の重要さと難しさ」と「自分から嫌な動画をいる理由」について考えた事が何度もあった。子供の将来の夢ランキング上位にユーチューバーがランクインするこの時代においてユーザー分析のさらなる発展と重要さを改めて痛感した。