最終課題
私は宮沢賢治の『注文の多い料理店』についてテキスト分析を行った。中央に大きく「二人」という単語が出ておりそれを囲むように「扉」や「どうも」、「いらっしゃい」などがある。外側にある水色の文字は一度しか出てこない単語である。
多く出てきている単語を詳しく見てみると、「二人」が一番多く25回も出てきている。「二人」というのは主人公たちのことである。作品冒頭に若い紳士二人という説明があり話がスタートする。この主人公たちは特に名前をもたない。作中では「二人」とまとめて呼ばれているために一番出現頻度が高くなっていると考えられる。
次に多い単語は「扉」である。カウントは20回、これは注文の多い料理店である山猫亭(以下山猫亭)内で様々な指示が扉に書かれているため多く出てくる。
次が「中」である。カウントは15回、山の「中」や室の「中」、戸の「中」など扉が多いことでその中を示す際に多く使われると考える。
ネットワークを見ることで上記にある「扉」と「中」の関係が強いことがよくわかる。そのほかにも「壺」、「戸」、「クリーム」、「顔」などのつながりからクリームや酢を体に塗らせるシーンが他のシーンよりも多く書かれていることが考えられる。このシーンは主人公たちの違和感を描くシーンのために多く描かれたと考えられる。そのために 「壺」、「戸」、「クリーム」、「顔」のラインが強く出たと考えられた。
以上が『注文の多い料理店』のテキスト分析である。