全ての意思決定を同じように捉えていませんか?
実は意思決定には2つのタイプがあります。
AmazonのCEO、ジェフ・ベゾスが2010年に株主へ宛てたレターの中でこのことをきれいにまとめているので、ここで紹介します。
以下、要訳。
いくつかの意思決定はその結果が重大で、あとで修正したり、もとに戻すことができないものだ。つまり一方通行である。
このタイプの意思決定は念入りに、注意を払って、ゆっくりと行う必要があり、十分に考え、専門とする人からの意見を参考にすることが要求される。
というのも、一度行ってしまえば、その結果としての状況を見てこれはだめだと思っても、もうもとに戻ることはできないのである。
ただ、ほとんどの意思決定というのはそういう類のものではない。それらはあとで修正を加えることができ、もとに戻すこともできる。つまり、両方通行なのだ。
もし、適切でない意思決定をしてしまった場合は、その結果と長く付き合う必要はない。もう一度ドアを開けて、出ていけばいいのだ。この手の意思決定は判断力の優れた個人または少人数のグループによってすばやく行われるべきだ。
要訳、終わり。
ビジネスの意思決定はビジネスが成長すればするほど多くなってきます。その時にいちいち多くの時間を使って、さらに多くの人を使ってディスカッションを重ねて意思決定していたのでは追いつかなくなってしまいます。
そこで、これは後でやり直しが効くのかどうかということを認識した上で、すばやく意思決定を行っていく必要があるということですね。そして、実はほとんどの意思決定というのは後でやり直しがきくものなのです。
シリコンバレーの多くのスタートアップでは、後でやり直すことができるものに関しては特に、例えばプロダクトやマーケティングに関する意思決定に関しては、まずはA/Bテストにかけて実験、モニターしてしまえ、という習慣があります。
議論に時間を掛けるのではなく、自分たちの仮説をすばやく実際の世界でテストし、その結果をもとに仮説を検証し、どんどんと改善のための施策を打っていくということを行っています。
こうしたスピード感をシリコンバレーのテック企業だけに独占させてしまうのはもったいないですね。
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